2020年10月18日

迫水久常「大日本帝国最後の四か月: 終戦内閣“懐刀”の証言」(河出文庫)



大日本帝国最後の四か月: 終戦内閣“懐刀”の証言 (河出文庫) (日本語) 文庫 – 2015/7/4

内容(「BOOK」データベースより)
昭和二十年四月、鈴木貫太郎内閣が発足。それは終戦に至る激動の日々の始まりだった―。対ソ和平工作、徹底抗戦派の反発、ポツダム宣言受諾、終戦の詔勅草案作成、近衛兵クーデターと玉音盤争奪事件…時の内閣書記官長が天皇、閣僚、軍人、官僚らの動向を克明に記した、終戦史の一級資料。
著者について
1902‐77。二・二六事件当時の岡田内閣の首相秘書官、日本の終戦を決めた鈴木内閣の内閣書記官長を務める。公職追放の後、衆議院議員、転じて参議院議員になり、池田内閣の経済企画庁長官、郵政大臣を歴任。
発売日 : 2015/7/4
文庫 : 320ページ
ISBN-10 : 4309413870
ISBN-13 : 978-4309413877
出版社 : 河出書房新社 (2015/7/4)
言語: : 日本語


日のこちらの本に、次の一節があります。
「輔弼といっても、陛下の思召しも知らずにいては、誤ったことをする心配がある。陛下もいろいろとおっしゃりたいことがあるのだから、これを十分に聞き、その上であなたも十分に意見を奏上されるがよい。両方で十分に意見を出してこそ、輔弼の責を全うすることができる」
 戦前、戦中を通じて、陛下をめぐる環境には、この重要な一点が欠けていた。
そんななか、陛下御自ら「頼む」とまで仰せになって就任したという、鈴木貫太郎総理率いる「終戦内閣」は、あるべき「輔弼」の任を果たしえた、数少ない例外的な時期だったかもしれません。
そしてそのとき、一方の昭和天皇には藤田侍従長が仕えていたように、一方の鈴木総理の傍らには迫水久常の姿がありました。
鈴木の輔弼によって成立した天皇の御聖断。
それは、さらにそれぞれの「懐刀」の補佐によっても、支えられていたのかもしれません。
昨日の藤田氏の著書が「宮中」から見た終戦前後の回想であったとすれば、本書は「府中」から見た同時期の回想として、期せずして対になっているとも言って言えなくはないでしょうか。
あわせて読んでおくのも一興かと。


スタマーレビュー
5つ星のうち4.6
12 件のグローバル評価
星5つ…87%
星4つ…0%
星3つ…0%
星2つ…13%
星1つ…0%
まあ、わかりやすいですね。
☆2(https://amzn.to/3j4Ek2d)が1件わいているようですが、「投票」のみで「レビュー」はなし。無視で十分です。
残るはすべて高評価。
というか☆5(https://amzn.to/3k7PF2X)しかありません。
大好評……などと、言うもさらなり。
「日本人」なら必読の一冊と言えそうです。


5ですから当然ですが、
「迫水久常はその人生において、主に3種の仕事をした人である。」とのレビュー:Amazon
「当事者でなければ書けない記述」とのレビュー:Amazon
「終戦史の「底本」」とのレビュー:Amazon
「第三者が記述ではなく、当事者の実録という点で資料的価値のある本です」とのレビュー:Amazon
などなど、大好評。
1~2件ですが、熱のこもった長文などもあるようですから、重点的に参照してみていただければ、というところ。
また、「本書」自体のレビューからは片足をはみ出しているような気もしますが、
「『機関銃下の首相官邸』と読み比べると・・・」とのレビュー:Amazon
などもあり、言われるように、昭和史の目撃者として稀有な位置にいたのが、本書の著者・迫水久常ではあったでしょう。
レビューで言及されている迫水のもう一冊の著書 https://amzn.to/3o3rTY7 にも、目を通しておいて損はないものと思います。


とは……
四の五の言わず、さっさと読んでいただければ、それでよい一冊。当方ごときが特に余計なことを付け加えるまでもないのですが……
一つだけ、宣伝(?)めいたことを言い添えておくとすると。
8/15正午の玉音放送は言うまでもなく有名ですし、詔書全文も何なら現代語訳も、ネット上や書籍上で読むことができるうえ、音源自体も動画サイトやこちらのCDなどで聞くことができますが……
同じ8/15の、今度は夜。輔弼の臣、国民の側から、詔書の大御心にどうお応えすべきか。鈴木総理による放送が行われたことは、(知っている人は当然知っていますが)、比較的、忘れられがちな事実であるように思いますし、その音源なども、なかなか滅多に耳にする機会は少ないのではないかと思います。
その鈴木総理の放送「大詔を拝して」の原稿を用意したのは、他でもない、迫水久常。
本書の第7章にはその経緯も記されていますし、P293~298には、その原稿の内容も収録されています。(こちらのブックレットにも抜粋収録されていましたが、冒頭は省略されていましたし、そもそも、その抜粋引用のソースは、本書です)
終戦の詔書(玉音放送)は、格調高い文語で書かれている上、肝心の文言(「義命ノ存スル所」)が閣議で変更されてしまったという”いわく”などもあり、それだけでは一般庶民には理解しにくい憾みも皆無ではないかもしれませんが……安岡正篤や川田瑞穂とともに詔書の草案を練り上げ、閣議での変更にも立ち会った迫水自身によって、詔書を補う形で書かれた「大詔を拝して」は、いわゆる「御聖断」の真意を考える上で、うってつけの手掛かりになりうる文書ではないかと思います。
その全文?大意?が読める本書。それだけでも「買い」ではないでしょうか。
しこうして、やがて世界人類の文明に貢献すべき文化を築きあげなくてはなりません。それこそ陛下の宏大無辺なるご仁慈にこたえたてまつる唯一の途なのであります。これを達成するにおいては、究極において日本の勝利は実現せられるのであります。
P298
(※ちなみにネット上で「大詔を拝して」を検索すると、2020.10.18現在、東條英機による開戦時のそれ「大詔を拝し奉りて」はたくさんヒットするのですが、終戦時の鈴木のそれはなかなか見つけるのが難しそうです?
大詔を拝して - 楽天ウェブ検索
広いネットですから探せば誰かが上げているかもしれませんが……いずれそのソースは本書あたりになるのでは?と思われ。そういう意味でも買うのが早いかと。)


によって当然ですが楽天にも出品はあり、
「大日本帝国最後の四か月」の検索結果:楽天

チェックしてみるのも、よいかもしれません?

健闘を祈ります。


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posted by みる。 at 01:53| 本・雑誌 | 更新情報をチェックする